フォーラム薔薇・参は全国バラゼミ校長会
パネルディスカッション「十和田バラ焼きでまちを元気に」です。

パネリストは
・俵慎一さん(愛Bリーグ事務局長・ブレイブネットワーク代表プランナー バラゼミ東京校校長)
・渡辺英彦さん(愛Bリーグ理事長、富士宮やきそば学会会長、ベルサイユの薔華レッジ迷世楽蝶)
・熊谷真菜さん(愛Bリーグ相談役、日本コナモン協会会長、バラゼミ大坂校校長)
・豆津橋渡さん(愛Bリーグ副会長・九州支部幹事、バラゼミ久留米校校長)
・佐竹登さん(愛Bリーグ広報室長、バラゼミ東京メディアカレッジ校長)
・桜田一雅さん(十和田商工会議所専務理事)
の皆さまです。
パネリストの皆さま、青森そして十和田を愛してくださっています。壇上で繰り広げられるダジャレあり、脱線ありのとても楽しく有意義な大人の雑談。いま一度B−1グランプリがなんでここまで大きくなったかを垣間見ることができました。
80分間のバネルディスカッション、すべてをお伝えしたいのですが…ダイジェストでどうぞ。パネリストの皆さま敬称略で失礼します。
【バラ焼きの地域性】
俵:「バラ焼き」というと関東の人間は豚バラを思い浮かべます。東日本で牛バラ使っているのはすごく珍しい。「牛バラ焼き」をビールに合うでしょと言って出したらあまり反応がない。私も初めシメにバラ焼きと言われて、「え?焼き肉のシメにバラ焼き食うんですか?どういうこと?」と思ったんですけど、よくよく話を聞くと、実はバラ焼きはご飯に合うんだと。食べてみてわかるんですね。もともとの歴史をたどっていくと、要するに払い下げられた牛バラ肉を使って玉ねぎを美味しく食べる食文化があった。それを知ったから、なんで焼き肉のシメにバラ焼きを食べるのかという話が出た時に「焼き肉じゃないから」と言い切ってもらってもいいと言えるんです。中には和牛を使った高級な味付けのものもあってもいい。でも食文化としてはそういう歴史を伝えていくことが「美味しい食べ方」を伝えられることになるんじゃないかなと。
【バラ焼きをマニフェストに掲げた十和田市長
B−1グランプリのインパクト】
熊谷:実はなぜバラ族のバラがなぜ付いたのかというとさらに裏の話があるらしくて。なんと十和田市長が「バラ焼きでまちおこしをします」とマニフェストに入れてはるんですね。そういう市長ってどうですか。
渡辺:素晴らしいですね。最初から明言される市長というのはいままで知らない…。まだご当地グルメでまちおこしということが首長さんたちの間でも意義のあることだということがわかって来たんでしょうね。
俵:冷静に考えると、いままでは街をB級グルメというもので応援するなんて考えられなかったでしょうね。
豆津橋:実は第3回B−1グランプリを開催する時に、焼き鳥だけでなくとんこつラーメンの聖地であるので、久留米をB級グルメの聖地と呼びましょうと呼びかけた時に、関係者から相当猛反対されました。飲食業組合の方たちに言われたんですけど、自分たちがやってることをB級と呼ぶなと。B−1グランプリをやるまですごく反対されました。でも当日あのたくさんの人の流れを見た時から180度変わりまして。久留米市の観光政策指標に「B級グルメでまちを元気に」としっかり明文化されたほどでした。
【バラゼミの活動についてのアドバイス】
俵:十和田のバラ焼き個人的に思い入れがあるという話をしましたが、思い入れあるというのは、ただ仲がいいとかそういうことではなくて、ホントに真摯に、お遊びがありながらホントに真摯に活動をしっかりやっているという、すごく大変な苦労もある中でホントに真摯にやっていただいている。だからこそ応援をしたいということです。素材もいい。やっている人たちもいい。これでブレイクしない方がウソだろうという風に思っています。今年はB−1グランプリがひとつの場にはなりますけれども、去年東北で優勝した実績もありますから、東北地方すごく盛り上がっているので、黒石もそうですし、せんべい汁の方もありますけれども、それぞれお互いに磨き合ってですねみんなで上位の方に行っていただければと。
熊谷:結局(B‐1グランプリ)は高度な街ぐるみの大人の遊びやなって思うんですね。ホントにいい意味で文化度高いなって常々感じるんです。それはチームごとのプレゼンテーション含めて。もちろんそれ自体美味しいんだけど、街に行ってみたくなるっていうそこがね、すごいなと思って。ですから、これから益々ブームに拍車がかかってくると思いますが見つめていきたいと。
豆津橋:ぜひ子供さんを巻き込んだイベントを継続してやっていただきたい。継続してやっているうちに将来街の自慢を聞かれた時に、子供さんが「バラ焼き」ですよ、という子が増えてくるとものすごく大きな力になるかなと。
【本質はB級グルメを売ることじゃない、地域をPRすることにある】
豆津橋:例えばバラ焼きの店で1軒すごく有名な店ができたとします。でもお客さんはそこに行くことが目的になって、目的果たして帰ってしまうだけ。じゃあそこに経済効果があるかというと、その店と高速道路の料金所しか儲からなくなってしまう。バラゼミの活動は、十和田のバラ焼きという食文化をPRするわけで、行ったらものすごく種類や歴史があって、行ってみたら「十和田ってどんな街だろう」となる。突出した店が出ない方が皆さん均等にうまくいく。バラ焼きを提供している皆さんが、十和田市の広報をやってくださっているという捉え方を、バラ焼き自体を観光資源という捉え方をしていただいて…。実は(B−1グランプリを開催した)久留米でもすごく苦労しています。
渡辺:富士宮やきそばやれば正直言って黙ってても売れるような状況になってきていますが、目先の金儲けだけしようっていうことじゃない。我々は焼きそば売りたいんじゃないんですよね。富士宮自体を売りたいんです。そこを理解して欲しい。毎年富士宮焼きそばアカデミーをやるんです。それはもちろん商売やりたい方が来るんですが、2泊3日で泊まり込みで。焼きそば焼くことだけ覚えるんじゃなくて、富士宮の観光や歴史だとかまちおこしだとかの勉強をしてもらう。商売しながら「焼きそば美味しいでしょ」ということだけじゃなくて、「富士宮はこういうところだ」と紹介してもらいたい。そういう人を育てて、全国で店をやっていただこうということを実はやっているんですけれども…。なかなか厳しいものもあるんですが。そういうことも、これからのバラゼミの活動には非常に重要なことかなと…。
桜田:宣伝になるんですが、バラ焼きがきっかけになって「ゆるりら十和田」検定というのをやることにしたんです。市民が観光客の案内役になった方がいいんじゃないかという話が出ましたが、そういうことも含めて9月26日北里大学を借りて「十和田検定」というのをやる予定です。
【世界中から注目されているB−1グランプリ】
俵:いま事務局に海外から結構問い合わせが来るんですよ。こないだソウルの日本大使館からメールが入りまして、何だろうと思ったら、ソウルに日本を紹介する冊子が3000あって、そこでB級グルメの特集をやるので第1回B級グルメを取り上げたいので、取材に応じて欲しいとか。台湾からとか中国からとかものすごい来てまして、注目のされ具合が尋常じゃなくなっている。だからひとつ何かうまく歯車が回りだすとそれこそ海外からお客さんが来るっていうことに十分なっていく。体制がなかなかとれないのでそこまでやれないんですけど。
佐竹:去年なんてNHKの国際放送局、世界100カ国に放送したと。日本ではおそらくそんなに有名じゃないですけどあれで、英語放送やりましたからね。30分くらいですね。
渡辺:具体的になってますよ。静岡なんかは中国でツアー組んで、チャーター便で静岡空港に来て富士山の周りで買い物したり食べ歩きしたり。海外から来るのは珍しい話じゃなくなってくる。
俵:海外のグルメもやったらどうかと。10回目にはローマでやろうかという話もしてましたしね。
渡辺:B−1グランプリ世界大会の話も前から出てましてね。ローマコロッセオB−1ブランプリやろうと。
俵:世界支部とかね。
熊谷:いま日本の経済的なこととか技術的なこととか昔ほど勢いを持ってなくて、世界の総領事の考えでは、日本の食を売るしかないって思っておられるんですね。ですからそういうので目玉がB級グルメ。そういう意味では夢というよりは実現近しという感じですかね。